2014年12月22日月曜日

11月8日 筑波山実習

 皆様こんにちは。佐野充俊です。しばらく忙しくてブログをなかなか更新できずにいました。アッという間に「今年もあと〇日」というころになってしまいました。今年の出来事は今年中に更新できるよう頑張ります。

 今回の内容は11月8日に行われた筑波山実習の報告です。今回初めて登山靴を買って本格的登山の第一号として行ってきました。

 筑波山は独特の山容のため、見えるところならどこでも筑波山とわかるのが特徴です。
写真1 筑波山の山容
 つくばエクスプレスのつくば駅からシャトルバスに乗って筑波山神社という停留所まで行きました。停留所の前には登山用の案内板がありました。
写真2 登山案内板
 さらにその近くには「筑波山地域を日本ジオパークに!!」という看板もありました。筑波山の自然環境の独自性を地域の売りにしたいという思いの表れだと思います。
写真3 ジオパーク推進の看板
 登山道に入ると周辺は本来照葉樹林が生えているところであろうところに針葉樹林が分布していました。これは木材利用の為に人工的に植生改変を行ったと思われます。
写真4 針葉樹林
 さらに登山道を上ると小さな祠がありました。
写真5 小さな祠
 この周辺には山の上層部から転がってきたであろう巨礫が転がっていました。
写真6 所々に転がる巨礫
 さらに登山道を進むと針葉樹林から落葉広葉樹林に植生が変わるニッチというところに差し掛かりました。このようなところではモミがよく見られます。
写真7 モミ
写真8 ニッチの植生景観
 登山道をさらに進んでゆくとだんだんと落葉広葉樹林に植生が変わってゆきました。

写真9・10 落葉広葉樹林の植生
 さらに進むとつつじヶ丘からの登山道と合流するところに出ました。このあたりは針葉樹林と落葉広葉樹林の混交林となっています。


写真11~13 混交林景観
 さらにこの地点から曇っていたのでよくわかりませんでしたが、霞ヶ浦と土浦が望めました。
写真14 霞ヶ浦と土浦
山頂に向かうにつれて、同じ落葉広葉樹林でもだんだんと樹高が低くなっていきました。

写真15・16 高木落葉広葉樹林
写真17 低木落葉広葉樹林
 登山道を進んで女体山の山頂につきました。山頂には石でできた展望案内板がありました。曇っていたので何も見えませんでした…
写真18 展望板
 山の名物三角点の文字は確か北を向いていました。
写真19 女体山山頂の一等三角点
 曇っていたので下を見下ろしても何も見えませんでした。今度晴れた時に再チャレンジしたいです。
写真20 女体山山頂からの展望
 山頂部には斑糲岩質の岩盤がむき出しになっているところがあります。
写真21 女体山山頂の斑糲岩質岩盤
筑波山に日本百名山であることを表記する石柱がありました。8月に蔵王山に行っているので自身2個目の百名山登頂です。
写真22 女体山山頂の日本百名山の石柱
山頂付近には関東には珍しく、落葉広葉樹のブナ林が広がっています。ただ、ブナ林の更新が進んでいないので、ブナのほとんどが幹が太い老木ばかりで壮年木や若年木がみられません。





 
写真23~27 筑波山山頂付近に広がる老齢木ブナ林
 さらにこのことを示す説明板もありました。
写真28 ブナ林についての説明板
 山頂付近から今度は登山道を下ってゆくと、植生は落葉広葉樹林から混交林へと変わってゆきました。
写真29 男体山山麓の混交林
 登山道を下ってゆくと、多くの短歌に読まれる男女川〈みなのがわ〉の水源に出ました。筑波山は花崗岩や斑糲岩でできた山であり、筑波山のように花崗岩でできた山は名水の水源だといううそうです。

写真30・31 男女川の源流
 男女川源流の周辺は混交林ですが、この辺りまで来るとだんだん針葉樹が多くなってきました。

写真32・33 男女川源流周辺の混交林
 さらに登山道を下ると筑波山の野鳥と植物についての説明板がありました。
写真34 筑波山の野鳥についての説明板
写真35 筑波山の植物についての説明板
 登山道を下って筑波山神社まで戻ってきました。筑波山神社は日本特有の山岳信仰の一つで筑波山をご神体として祀っている神社です。
写真36 筑波山神社境内の門
写真37 筑波山神社本殿
 境内には国歌「君が代」にうたわれている「さざれ石」がありました。
写真38 さざれ石
 シャトルバスの停留所まで戻って山頂の方を見上げると関東平野の中でも一番高い筑波山がどれほど高いかわかりました。
写真39 停留所から見た山頂
 この実習を終えて筑波山はその形成要因や山の標高ゆえに関東地方でも珍しい自然環境があり、その特異性を地域おこしにつなげたりいて行く運動があるということ、筑波山は日本独自の文化の源泉の一つであるということ、そして地理学において登山は最も大切なことの一つだということがわかりました。今後は関東甲信越や東北を中心にいろいろな山に登山に行こうと思います。

 午後になってしまいましたが、今日も皆様にとってよい一日でありますように。


2014年11月11日火曜日

10月26日 養老渓谷実習

 みなさんこんばんは。佐野充俊です。11月になって初めての更新です。
 
 今回の内容は10月26日に行われた養老渓谷実習の報告です。

 まず養老渓谷の定番観光地粟又の滝に行きました。粟又の滝は滝としての落差は大きくはありませんが、幅が広いのが特徴です。
写真1 粟又の滝
粟又の滝の周りの崖には地層面が斜めになったところがみられます。これは房総半島の南部が相対的に隆起していることを表します。さらに針葉樹も見られますが、これは人工的に植えたものだと思います。
写真2 周辺の崖
写真3 斜めになった地層面
粟又の滝の近くの養老川の河岸は遊歩道が整備されているため、人工的な河川改修を行った河岸と同じようになっています。
 

写真4・5 粟又の滝の近くの養老川
粟又の滝周辺は遊歩道整備がなされていますが、崩落や倒木の可能性があるため、通行止めにしていることがこの案内板から伺えます。
写真6 遊歩道の案内板
その後、昼食休憩を挟んで、午後からは歩いて河川地形の観察を行いました。
 歩いて行く途中の田園景観は僕が宮城県蔵王町で見るような景観と似たところがありました。


写真7~9 山間の田園景観
 また、歩いて行く途中には映画の中で自転車とディーゼルカーが競争しそうな光景がありました。

写真10・11 映画に出てきそうな光景
しばらく歩くと江戸時代の「川廻し」によって旧河道に水田を整備したところにたどり着きました。昔はここを養老川を流れていたそうです。


写真12~14 河道跡の水田
それから少し歩くと太鼓橋にたどり着きました。太鼓橋の上流下流ともに穿入蛇行が見られます。


 写真15~17 太鼓橋付近の養老川の穿入蛇行
 写真18 太鼓橋


写真19~21 太鼓橋の上から見た養老川
 それから少し歩くと養老渓谷温泉街に出ました。見た光景が宮城県蔵王町の遠刈田温泉のはずれのようでした。

写真22・23 温泉街
 そこから右に曲がるとトンネルが見えました。中は一部手掘りになっていました。
写真24 トンネル入り口
写真25 トンネル内部
写真26 手掘りの形跡
写真27 トンネルの途中接続部
 トンネルを抜けると美しい山間の河川景観があるところに出ました。あと1か月ほどで紅葉の季節になるのでその時はきれいな景色がみられるところでしょう。

写真28・29 山間の河川景観
 トンネルを出て、川沿いの遊歩道を進みました。この写真を見ると、怪しい雰囲気を感じる人がいると思います。
写真30 怪しい川沿いの遊歩道
 遊歩道に入ってすぐに砂泥互層の露頭が目に入りました。ここは水平に堆積しています。
写真31 砂泥互層の露頭
 川の対岸には笹がたくさん生えていました。上流側に橋が架かっていますが、山間の風景で風情がありますね。
 写真32 川の対岸
写真33 上流側に架かる橋
 その後歩くと、砂泥互層がわかりやすく露出している露頭がありました。こちらは露頭に不整合が見られます。
写真34 不整合がある砂泥互層の露頭
 その露頭の前から川を見ると河床面に段差があることがわかります。
写真35 段差がある河床
 そこから少し歩くと、分厚い泥層の露頭がありました。
写真36 分厚い泥層
 そこから川の対岸を見ると斜めになった地層面が見えました。やはりここも関東造盆地運動の影響を受けているのだと思います。
写真37 対岸の地層面
 さらに川の中にも陸上の崖のようなものがみられました。
写真38 水中の崖
 さらに歩くと、これもまた紅葉がきれいに見えるようなところに出ました。このあたりの河床は基盤岩がむき出しになっているように見えます。
 写真39 紅葉がきれいに見えるような峡谷
写真40 基盤岩むき出しの河床
砂泥互層はこのあたりに広く堆積しています。
写真41 砂泥互層4
さらに歩くと、青森県の奥入瀬川上流のような景観が見えてきました。
写真42 千葉の奥入瀬
また更に歩くと、弘文洞という川廻しによって掘られた導水トンネルの跡につきました。昔はここに滝があったそうなのですが、長い年月が経って滝が後退したようです。
 写真43 弘文洞跡
写真44 弘文洞跡にあった説明版
このあたりに地層と河床の様子がみられるところがあり、クリノメーターで調べてみると、地層の走向と傾斜の向きが直角になっていました。
写真45 地層と河床の様子がみられるところ
 下流に行くにしたがって、養老川はだんだんと川幅を増すようです。

写真46・47 川幅を増す養老川
 さらに下流に向かって歩くと、梅ヶ瀬層という海底の谷が隆起した地層の露頭にでました。ここの地層面はほぼ水平なのが特徴です。
写真48 梅ヶ瀬層露頭上流の養老川
 写真49 梅ヶ瀬層露頭
写真50 露頭の拡大
 さらに下流側に行くと再び河岸の露頭の地層面が傾斜したものになります。
写真51 下流の峡谷景観
 さらに歩くと、養老渓谷の景観のもととなっている関東造盆地運動の説明版がありました。わかりやすく書いているので事前に呼んでおいたほうがいいと思いました。
写真52 関東造盆地運動の説明版
 その近くの養老川は深い渓谷を刻んでおり、紅葉の写真を撮るにはいいところだなと思いました。

写真53・54 深い養老川の渓谷
 
 この実習を終えて僕が思ったのは「地理学とやるということは自分にとって身近な地域の自然環境を見直すこと」ということです。今までに行ったことがあるところなのに、地理学の知識の有無で見る目が変わります。そして、地域の自然環境を地理学的知識で見ることで、地域の自然環境の保全や、今はやりのジオパーク運動の推進につながるということを痛感しました。
 
 房総半島は日本でも特異な地形発達を遂げているところなので僕は「大房総ジオパーク」ということで房総半島の自然環境を多くの人に関心を持ってほしいと強く願います。

 今日も残り少なくなりましたが、皆様にとってよい一日でありますように。
 そして明日も皆様にとって良い一日でありますように。