本日の内容は先週10月25日に大学の木更津実習に行ってきたのでその報告です。
木更津には小櫃川という川の河口に盤洲干潟という干潟があります。ここはかつて東京湾に広がっていた遠浅の干潟が残る数少ない場所です。また、干潟の沖合ではノリの養殖や観光用のすだて漁が行われています。
写真1~3 盤洲干潟の全容
干潟に行くまでに最寄りのバス停から川沿いに歩いていきましたので川幅がとても広い汽水域の河川景観を見ることが出来ました。
写真4 汽水域の河川景観
干潟の陸化したところには葦が生えている様子が確認できました。
写真5 葦が生えた干潟
干潟には波の作用によって形成されたリップルという波状の模様が見られます。リップルはできる位置によって走行や波長が異なるようです。
写真6 干潟の付け根のところのリップル
写真7 干潟の中心付近のリップル
写真8 干潟の先端付近のリップル
リップルの断面は左右対称な山型となっています。
写真9 リップルの断面
盤洲干潟の近くには何とTVCMで有名な「ホテル三日月竜宮城」があるのです!!さらに干潟からあの「海ほたる」も見えます。
写真10 干潟から見たホテル三日月と海ほたる
実習ではずっと干潟の上を歩きましたが、一面砂ばかりの景色が続いています。目が疲れなさそうです。
写真11~16 干潟の景観
干潟と陸の境界付近には小さな砂丘ができていました。長い時間がたつとこの砂丘が大きい砂丘になるのでしょうか。
写真17 砂浜
写真18 砂丘
盤洲干潟の入口にはこのような説明書きがあります。この説明書きは自分にとって非常に参考になります。
写真19 説明書き
休憩を挟んで午後からは木更津市内の市街地に見られる河川や海岸の作用による地形を観察しました。
下の写真20の水田の奥に見える森で覆われたところが小櫃川によってできた自然堤防です。川沿いの集落は自然堤防上に位置することが多いです。
写真20 自然堤防と水田
下の写真21のハス田の向こうにある小高い森は浜堤といって砂丘の連続体です。木更津は浜堤上に形成された街です。浜堤は海の作用により、長い年月でいくつもいくつも形成されていきます。浜堤に挟まれた低地を堤間湿地といい、ハス田に利用されています。2年前に木更津にいったとき、ハス田とディーゼルカーを絡めてとったのですが、なんでハス田があるのだろうと思っていましたが、その理由がやっとわかりました。
写真21 浜堤と堤間湿地
最後、木更津の中心市街地を歩いたのですが、高度成長期の人口増加によってできた大型商業施設がアクアライン開通と「失われた20年」によって撤退し、さらに三井アウトレットパークやイオンモールの郊外・臨港部の進出により、中心市街地のビルは空きスペースが増加したり、入居テナントが変化したりしています。まさに「郊外化」が進んでいる都市です。
写真22~26 木更津中心市街地の景観
この実習を終えて、河川地形、海岸地形の学習になったとともに、「自然地理学をどのように土地利用に活かすか」、そして、「地域の現状を理解し、どのように改善していくか」を痛感しました。「地理学を学ぶということは、身近な地域を見直し、そして、身近な地域をよくしていくことだ」と気づかされました。
今日はハロウィーンで仮装をしている人が多いことだと思います。今日は夜寒くなるので、くれぐれも仮装をして風邪を引かないようにしてくださいね。
今日も残り少なくなりましたが、皆様にとっていい日でありますように。
Trick or treat !!